白磁棕櫚葉形皿 はくじしゅろはがたさら
高2.5cm 径12.2cm 18世紀
[佐世保市蔵]
低火度で焼かれた土製の型をつくり、それに粘土を押し当てて成形する。全面に刻まれた波形が唯一の装飾。高台は粘土を帯状にして貼り付けたのであろう。この時代では珍しいが、当初から染付を施さない、真っ白な器を目的としてつくられたのだろう。色合いが少し黄色味かかっているのは、白磁用の土を使っているためか。平戸藩主・松浦家の茶道具は白磁が採用されていたことから、そのなかの懐石道具と見るのが有力。